低金利は緩慢な死に至る毒薬

短期の薬だが長期の毒と判明

金融緩和の手段として、金利の引き下げがあります。金利を引き下げることで企業が融資を受けての投資に踏み切りやすくし、経済を活性化させようとする試みのことです。

しかし過去20年のデータを調査した結果として、低金利の状態は一旦は成長を加速させるものの、やがて経済を低迷させる負の効果があると指摘されています。ウォール・ストリート・ジャーナルが報じています。

これはアメリカの複数の大学教授らがまとめた調査結果によるもので、低金利は資金の有効活用の面で中小企業よりも大企業に有利に働くことが判明したというもの。

具体的には低金利により中小企業が融資を受けて事業を拡大しようとしますが、同時に大企業も同じく融資を受けて事業を拡大します。資金をより有効活用できる大企業は、中小企業よりも大きく生産性を向上するとともに市場競争力を増します。

結果として中小企業は投資に臆病となり、競争相手のいなくなった大企業も追加投資をやめ、参入障壁の高まった業界から起業家が離れ、負の連鎖が続いていくとのこと。

この研究結果に対して、この現象を前提とすれば多くの経済の低迷が説明できるとの声もあれば、人口動態の変化などが織り込まれていないと懐疑的な声もあります。これはアメリカを対象とした調査でしたが、日本で考えてみると、どうでしょうか。