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"投資家"にジョブチェンジした僕の得た経験と損失

これから書くのは僕の物語だ。

今年の夏に投資を始めたばかりの新参者の体験だ。たったの3カ月ばかり投資の世界を体験した僕だけれど、そこでは今までにない新しい体験を得た。

それまでの僕はどこにでもいるただのスチーマー、PCゲームをプレイする予定が無くても格安セールで購入しては積み上げていく存在だった。

本格的に書き始める前に白状しておくと、ジョブチェンジと言っても投資家一本として生きていくことを決めた本格的なものではない。あくまでも副業やら趣味と言われる欄を投資家に書き換えたというだけのこと、スチーマーという自己紹介のほかに投資家属性がプラスされただけのことだ。

投資を始めて3か月、僕は様々な体験をした。

※スチーマー:PCゲーム販売プラットフォーム"Steam"を利用しているユーザーたちが自らをそう呼称している。

投資家となった理由

投資家になってみようと考えたきっかけは、単純だ。

お金が余っていたからである。

なに、「急にお金持ち自慢をし始めたぞコイツ」という訳ではない。ただ単に資産状況を整理してみたところ余剰資金、いわゆる急に無くなったとしても生活に支障が出るわけではないお金があることに気が付いたということだ。

元よりスチーマーとしてプレイするわけでもないゲームを買い集めていた身だ。気が付くのが遅いとすら言えるだろうか。

何にせよ100万円ちょっとという、人によって大小の判断が分かれる金額が直ぐに動かせるお金として手元に存在していることに僕は気が付いたわけだ。

スチームでは気に入ったゲームを購入していたが、次は気に入ったゲームの会社の株でも買ってみるか。そう考えてみることに僕として論理の筋は通っていた。

まずは情報収集

Steamでセール情報を入手すれば一目散に購入していたことから、行動の早さには定評がある。

まずは投資家とはどのようになるのか、どうすればゲーム会社の株を購入することが出来るのかを調べ始めた。

この間、わずか1秒である。

情報収集のために購入したのが『マンガでわかる最強の株入門』という本である。結論から言って、この本は良かった。

まずはAmazonで検索するという癖のついている僕は、検索上位に挙がってきたこの本のイラストが好みであったことからすぐさま購入したのだ。

この本では僕のような素人美少女が成り行きで株式投資を始めていく中で、投資のやり方を学んでいくというストーリーが展開される。

この本で僕が学んだことは、ざっと投資には証券会社の口座が必要であることと様々な指標と呼ばれるものやチャートというものの見方があるということだった。

ここで大事だったのは証券会社の口座が必要であるという知識だ。

素人美少女の僕はそういうことも知らなかった。

ともかく、この本の中で主人公は紆余曲折ありながらも投資家としての一歩を踏み出していく姿を僕に見せた。

ここで僕は「いけるやん」と考えるに至った。つまり、思っていたよりも投資が簡単そうだと思ったのだ。少なくともつまらなそうには感じなかった。

証券会社の口座を開設

どうやらネット証券会社の口座を開くことがおすすめだという。本には手数料の観点からネット証券会社の良さが書かれており、納得した僕は早速ネット証券会社を調べ始めた。

どうやらSBI証券が国内では一番人気があるらしく、手数料やサービスで大きく他社に劣ったりしてはいないようだった。

有名どころはそこまで大きく目くじらを立てるほどの違いは無かったように思う。

かくしてSBI証券へ僕は口座を開設した。最終的に申し込みから2週間ほどたった頃に諸々の機能が使えるようになったと記憶している。

はじめて株式を購入

株の売買には大きく現物取引と信用取引がある。

元本割れの可能性がある信用取引は怖かったため、手堅く僕は現物取引を選択した。

まず記念すべき初めての購入した株は、取引履歴を見ると「セガサミーホールディングス(6460)」の1単位だ。

とりあえず証券会社の口座が開設されてウキウキしていた僕は、まずはゲーム会社の株を購入してみることにした。元より、好きなゲーム会社の株を購入してみようという考えから始まったのだから当然だ。

はじめて株価の急落を体験

僕がセガの株を購入した当時、株価は1株あたり1,512円だった。最低購入数が100株であったため151,200円で購入したことになる。

好きなゲーム会社といってセガを選んだのには理由があった。やっぱり損はしたくなかったからだ。

この当時のセガはゲームパブリッシャーとして、PCゲーム市場への参入に意欲的な姿勢を見せていた時期だ。人気作である『ベヨネッタ』をPC向けに移植するなど積極的な動きを見せていた。

自己認識を肥大化させがちなゲーマー思想に囚われていた僕はPCゲーム市場が依然としてニッチであることを忘れ、「Steamへ参入したセガは爆売れする!」と思っていたし、『龍が如く』など他の人気作も次々にPC移植が行われるのではないかと考えていた。

しかしその夢は儚く消えることとなる。

つまりは株価の急落だ。今となっては「記念パピコwww」などと初めての体験を茶化すこともできるが、当時は「ぐぬぬ~」といった心境だった。

セガ株を購入してから数日後、警察庁がパチンコの出玉規制を強化する方針を固めたというニュースが流れたことにより、セガ株は1,400円前半近くまでの急落を見せた。

今振り返ってみれば、このニュースの半年ほど前から警察庁がパチンコへの規制強化を検討していることはニュースになっていたが、パチンコをしない僕には関係がないと思って見逃していたし、ぶっちゃけセガサミーの株を購入したというよりもゲーム部門のセガの株を購入したつもりで、パチンコ部門であるサミーの株を購入したという意識はなかったため気にも留めていなかった。

一転して1万円以上の含み損だ。

含み損というのは株の価格が購入時よりも低くなり、その時点で売却すると赤字になるという状況のことだ。

セガサミーホールディングス(6460) - 2017年7月頃の株価

はじめてのナンピン買い

多くの個人投資家は含み損に直面するときに失敗を犯すという。

それは「狼狽売り」と呼ばれるもので、株価が下がるというニュースを見てパニック状態に陥り、これ以上損したくないという想いから慌てて株を手放してしまうことだ。

いきなり1万円以上の赤字となった僕も例に漏れず、思わず株を売却しようかと何度も思った。

しかしそんな僕を救ったのが様々なサイトに書かれていた初心者投資家への心得だ。

僕はその当時に既に「初心者は狼狽売りで損をする」ということを知っていたのだ。今でもこのことを教えてくれたサイトがあったことには感謝を覚えている。

多くの株価の急落の場合、ひと段落すれば一度は揺り戻しによって株価がある程度元の位置に戻って来るという。

「どうせ売ってしまうならその時にしよう」、僕はそう考えていた。

しかしどうせ元より100%はじけ飛んだとしても死ぬわけではないお金。もう少し追加の損失が出てもいいかと思ってしまった僕がいた。

ナンピン買いに手を出したのだ。

セガの代表作『龍が如く』シリーズ

はじめての株売買の結果

ナンピン買いとは、追加で株の保有数を増やすことだ。

保有している株の平均購入金額を変化させることで、損失を埋めようとするときに行われる。

今回の場合で言えば1,512円で株を1単位(100株)購入した僕は、株価が1,412円になったときは1株あたり100円の損失を抱えていることになる。つまり損失を取り返すためにはここから100円も株価が上昇してくれなければならない。

しかし1,412円の時に追加で株を購入してみたらどうなるだろうか。平均購入金額は押し下げられて1,462円で2単位の株を購入したと見ることが出来るようになる。つまり後50円株価が上がれば収支は0円になる。100円上がるのよりも楽なのは言うまでもない。

初心者が損をする状況の一つに、狼狽売りと併せて安易なナンピン買いがあるのだが、この時の僕は揺り戻しを信じていたのでナンピン買いを決行した。

結果としてセガの株価は半月ほどかけて揺り戻しが行われ、僕は1,479円で株を売却することが出来た。手数料を除いて数百円のプラスであった。

初の売買で学んだこと

少なくない人々が最初に体験する急落で大きな損失を出してしまうことを考えると、僕は幸運な部類だったのだと思う。

損失を一時的に出すことで問題点もわかったし、ナンピン買いを行うにあたって自分の考えという物を理論で信じる精神を得られたのも運が良かったと言えるだろう。

  • 「好きだから」だけで株を購入してはいけない。その企業が何を行っているのかをしっかりと知る必要がある。(セガはゲーム以外にパチンコも大規模に手掛けていることなど)
  • 企業が扱っている事業に関するニュースや動向を把握しておくこと。
  • 損失が出たとしても狼狽して売りに走ってはいけない。揺り戻しが起こりうるのかを検討すること。
  • 売買をするに至った根拠の軸は確固として持つこと。(揺り戻しがあると確信して辛抱強く我慢した)

上記が崩れた時に余計な損をしてしまうのだと僕は学んだ。

値動きを求めて手痛い損失

セガサミー株で様々なことを学んだ僕ではあったが、実はセガサミーの購入に並行して他の銘柄でも売買を行っていた。

僕はセガサミー株を購入すると同時に、当時新作発表などで連日株価を伸ばしていた日本一ソフトウェア(3851)にも手を出していた。

新作発表ニュースで人々の注目が集まっていたこともあり値動きが大きくなっていたところに僕は手を伸ばした。

日本一ソフトウェアの代表作 - 『魔界戦記ディスガイア5』

初めての日、僕は当日中に売買を終えるデイトレードを行い、株価が30円ほど上昇したことに気を良くして3,000円ほどの利益を手に入れた。

そして次の日には欲を出してまた日本一ソフトウェア株に手を出していた。

結果的に、激しい値動きの波の中で僕は高値で掴み安値で手放すという愚行を犯した。損失は大きく7,500円であった。

この時の僕は、まだセガサミー株で失敗を経験する前であったこともあって狼狽売りをしていたのだった。狼狽売りをした僕は後日、株価が買値よりも高くなり辛抱していれば損することは無かったと知るが後の祭りだ。

これがきっかけで"狼狽売り"の存在を知ったし、売買の判断基準を自分で持つことの大事さを学んだ。

  • 降って湧いたような値動きの材料だけで売買に参加してはいけない。
  • なぜ上がりなぜ下がるのかを理解できていない局面では安易に手を出してはいけない。(判断の軸となるものが存在しないため)
  • 狼狽して狼狽売りをすると、本当に損をする。

日本一ソフトウェア(3851)

イナゴ投資家となり、煽り屋に翻弄される

うかつに値動きの激しい株に手を出すと痛い目を見ると学んだ僕ではあったが、なぜか"イナゴ投資家"としてなら成功できるとなぜか思い込んでいた。

イナゴ投資家というのは「ある銘柄の株価が上がりますよ」という呼びかけに反応し、イナゴのようにわらわらと集まり売買をする投資家たちのことを指す。群がった後には何も残らない。

大抵の場合はイナゴ投資家を統率する"煽り屋"と呼ばれる、Twitterなどで銘柄の情報を呟いている人々が存在する。

僕は煽り屋が呟いた銘柄を購入して、イナゴ投資家が株価を上げたら売り抜けることが出来ると信じていた。特に根拠はなかった。

狼だとかシャークだとか、何かと動物に関連する名前を名乗っていることの多い煽り屋のTwitterアカウントをまとめたリストを作成し、僕はイナゴ招集に備えていた。

膨大な群れ - Robert Ashton

根拠のない自信による勝利は博打と変わらない、それを僕は学んだ。

つまりイナゴを喰らうのではなく、刈り取られる側に回ってしまったということだ。それを本業にしている者と興味本位で近寄ってきた者では経験も実力も違って太刀打ちできるはずもない。

煽り屋がイナゴ投資家を集めて上げさせた株価は、いずれ大きく売り抜けられ大暴落へとつながる。そこに僕は巻き込まれたのだ。

幸いなことに"損切り"のラインを守ることのできた僕は、潔く負けを認めて余計な損失を出すことは防げた。しかし僕の資産は確実に目減りしていた。

  • 煽り屋とイナゴ投資家には近づいてはいけない。いつか痛い目を見ることになる。
  • 特定の銘柄について積極的に情報発信をする人々を安易に信じてはいけない。多くの場合、それを発信することで利益があるから発信しているのだから。
  • 普通、手軽に儲けられるような情報は表に出てこない。人に教えるよりも自分が活用した方が美味しいからだ。

テクニカル分析の信仰を始める

個人的には手痛い経験をしたが、客観的に見るとかなり幸運な傷の追い方をした僕は、株式の取引から退場することなく勉強代としてその損失を看過することが出来ていた。

勉強代を払ったことで学べたことはよほどの天才でもない限り、なんとなくで株を売買していても損失が膨らんでしまうだけだということだ。

ここから利益を上げていくためには何らかの勝つための方法を学ばねばならない。

そこで僕が出会ったのがテクニカル指標から売買の判断を決める"テクニカル分析"だ。

代表的な株価予測を学び始める

どうやら株の売買には大きく分けて2つの流派があるらしい。

チャート上の値動きから次の動き方を予測する「テクニカル分析」と、企業の業績などから未来を予測する「ファンダメンタル分析」の2つだ。

僕が出会ったのは『テクニカル投資の基礎講座』というテクニカル分析について解説した本で、この本はテクニカル指標を判断の基礎においている投資家たちの見え方を僕に教えてくれるのに大いに役に立った。

株式投資は企業の株を売買する以前に、人と人が変動する価値の中で売買を行う市場である。そこに携わる人々の物の見え方を知っておくことは今振り返っても大事なことだと信じている。

ただ、現時点での結論から言うとあまり目立って成果を上げられる手法ではないように思う。

元々この本はアメリカ株式市場におけるテクニカル分析が元になっていることもあり、日本でのそれとは値動きがまた少し違うのではないか、という印象がぬぐえない。

もちろん僕がチャートをうまく読めておらず、テクニカル分析を失敗しているのだという意見はおそらく正しいと思う。

生半可な勉強によって更に手痛い損失

しかし僕の根底にある「チャート見るだけで業績とか見ないで良いなら楽勝じゃん」という考えを支えられないのであれば、そこまで目立った利点は見いだせないのだ。

参考までに僕はじげん(3679)で1,000円ちょっとの利益を上げたが、イオンモール(8905)で1万円を超える損失を出した。

僕の目にはイオンモールはここから跳ね上がり、更なる株価上昇を期待できるステージ2に突入したのだと考えていたが、株価は右肩下がりとなっている。

利益を得ることのできたじげんも記事執筆時点では買値よりも株価は下落しており、目論見が外れていたことを告げている。

  • 世界最大の市場であるアメリカ株式市場で唱えられたテクニカル分析は日本株式市場では通用しづらい。
  • 市場参加者の母数が少ない日本では、材料に飛びついた値動きが多く先が見通しづらい。

生半可なやり方では生き残れない

投資情報雑誌を参考にし始める

自力でテクニカル分析によって銘柄を選定することが難しいと悟った僕は、次に投資情報雑誌を利用することを思いついた。

投資情報雑誌のオススメの中から、自分のテクニカル分析に合致する銘柄を選べば勝率が改善されると考えたためである。

この時に大いに参考としたのが『ダイヤモンドZAI 2017年08月号』で、ちょうど時期が良かったのか「買っていい×買ってはダメ」に分類した銘柄500選の企画が行われていた時期だった。

ダイヤモンドZAIには個人でありながら投資で莫大な資産を築いた人々の成功ストーリーや、その人たちが信条としている勝ちパターンの紹介なども行われていた。どうやら勝てる人々は、自分の中で確固とした判断基準ややり方を持っているようだった。

理論株価という考え方を知る

投資を専門に扱っているだけあって、ダイアモンドZAIは様々な観点からその企業の株が購入するべきなのかどうかを論じていた。

「業績を気にせずチャートの形状を信じるべし」としていたテクニカル分析から入った僕にとって、そこに書かれていた様々な考え方は新鮮だった。

その中の一つに"理論株価"という考え方があり、それが僕の目を惹いた。

これは単純に言えば、本来の企業の価値に対して実際の株価が安ければ割安でありお得であるという考え方だ。本来のあるべき株価、というものを示したのが理論株価だ。

理論株価によって大幅に割安であり、業績の予測から言ってもテクニカル分析によっても株価上昇の可能性が高いと僕が考えたのは伊藤忠商事(8001)だ。

僕はテクニカル分析だけによる売買の方針を捨て去り、ファンダメンタル分析を取り入れながらの初となる購入を伊藤忠商事として1,712円で購入を決めた。

現在のところ目論見は当たっており、株価は一時1,805円を超えるなど安定した含み益をもたらしてくれている。

配当金によって利幅の拡大が今後も見込めるだろう。

  • 割安という概念が株にも存在する。当たり前のことだが。
  • ファンダメンタル分析による見通しは、テクニカル分析による見通しよりも精神的に支えとなりやすい。

ファンダメンタル分析へと改宗する

伊藤忠商事に続いて、僕に利益をもたらしている銘柄が他にもある。

それはスクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)だ。言わずと知れたゲーム会社銘柄であり、ファイナルファンタジーやドラゴンクエストの名前を出せば知らぬ人はいないだろう。

スクエニ株は株を始めた当初から購入したい株の一つであったが、最低購入金額が約37万円前後とハードルが高めなことから遠巻きに眺めるだけであったが、そろそろ手を出してもいい時期だろうと踏んでいた。

その当時、僕が狙っていたのはスクエニとバンナムH(7832)とコナミHD(9766)だった。

いずれもソーシャルゲームへ積極的だったし、アイドルマスターやパワプロなどの強いIPを抱えて大きな収益となっていることは知っていた。

どの銘柄もテクニカル分析によれば急激な下落の可能性は低いと伝えていた。であればあとは業績の予測から有望な銘柄を選ぶべきだ。

SINoALICE

スクウェア・エニックスを選び、成功する

結論としてはスクエニを購入することを選んだ。

その理由としてはスクエニはゲーム分野への比重が大きくスチーマーである僕にとっては情勢をより知っている企業であり、何より『NieR: Automata』や『SINoALICE』といった新作ゲームが好調だったことを知っていたからだ。

バンナムHは直近で『アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ』をリリースしたほか、他アイドルマスター作品が膨大な課金収益を挙げていることは知っていたものの、アイドルマスターの課金芸はもはや名物であるし、業績には驚きが少なさそうだと感じていた。

コナミHDはゲーム企業という色は薄まっており、スポーツクラブ事業などのよく分からない分野における業績の予測が難しかったために断念した。

結果として目論見通りスクエニは好調な業績を発表するに至り、市場の予測を大きく超えた発表で株価は300円ほど跳ね上がり大きな含み益となっている。

  • よく分からない銘柄には手を出さないこと。予想できないところから痛手を被りかねない。

短期売買から長期投資へと切り替える

立て続けにファンダメンタル分析を取り入れた投資が成功し、テクニカル分析のみで売買を繰り返した際に積み上げた赤字はもはや帳消しとなった。

既に大きな実績を上げているファンダメンタル分析に僕が傾倒していくことも無理からぬことだろう。こうして僕はテクニカル分析をやめてファンダメンタル分析を重視するようになった。

  • 基本的な株価の予測は企業の今後の業績から行うこと。
  • テクニカル分析は買い時を探すときに利用するべきで、未来への根拠とするべきではない。

ファンダメンタル分析を頼るようになった僕は、新たにファンダメンタル分析の手法を説いた参考書を探すようになっていたが、そんな時に出会ったのが『億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術』という書籍だった。

10年以上も昔に書かれた本だが、いまだに根強くベストセラーとなっているし、この本が着目しているバフェットという人物は今でも投資の世界で伝説的な人物であり続けている。

この書籍は僕が最も気に入っている投資関連書籍の1つにランクインしている。

どのような企業が今後も安定して成長していけるのか、つまり投資によって利益を得ることが出来るのかを語っていた。

ギャンブラーではない僕は、瞬時に莫大なお金が手に入らなくとも継続的に安定して収益を挙げる方法を探していた。ここで語られた銘柄選定方法はまさにうってつけだったのだ。

僕の行っている長期投資が最終的に成功だったのかは今のところ分からない。

まだまだ始まったばかりであり、結果を論じるには時期尚早だろう。

長期投資へと切り替えたきっかけ

ファンダメンタル分析を学ぶために読んだ本で、投資の期間までもが変わったわけではない。

僕は元々予測できるにしても数か月が精々だと思っていたから、長くて数日程度で売買を終えていた。バフェットの銘柄選択術などを知ってもさてやってみるかとはならなかったのだ。

しかし現に今は長期投資へと切り替えている。これには背中を後押しするきっかけがあった。

それはアステラス製薬(4503)との出会いだ。

アステラス製薬はその時、前期の業績発表が悪かったことで株価を大きく下げていた。

業績が悪かったといっても別に大赤字となったわけでもないし、単に過大な期待に応えることが出来なかっただけだ。しかし実際に株価は大きく下げており、それが意味することは「いずれ株価は上昇する」ということだった。

その目論見通りに株価は推移し、今では僕が購入した時よりも100円近く株価は上昇している。

  • 株価が下がっていても、ファンダメンタル分析が本当にその企業の未来を暗いと示していないのならば、その株は買い時だ。

僕は市場がそっぽを向いた状態であっても買うべき時があるというのをこの件で学んだ。

そしてそれと同じことをバフェットの銘柄選択術は告げていたのだ。

であれば、全く同じことを考えた偉大な先人が突き詰めていった道をついていくほかないだろう。より良い道を見つけるまでは、バフェットが僕の案内人になってくれるはずだ。

こうして僕は長期投資へと切り替えることになった。今のところ、短期的に見ても株価は良好であり今後に期待が持てそうではある。

学んだこと

これが僕が今のところたどってきた道筋だ。

ウルフやシャークに乗っかり損失をこさえながらも辿り着いたのがここだ。

概ね、世の初心者投資家に向けて語られている情報というのは正しい。

自分の売買の根拠をしっかりと持ち、その根拠が崩れたときにのみ次の行動を起こすべきだ。

思えば損失を出していたのは、明確な判断基準を失いながら行動した時がほとんどで、冷静に判断を下した局面では結果として良い方向に働いている。

そして大事な学びは、投資は扱いを間違えればたやすくお金を失う場ではあるけれども、しっかりとした考えのもとに行動している限り誠実に跳ね返ってくるし、なによりそれが楽しいということ。

例え目覚ましい成果を得ることが今後なかったとしても、僕は株式投資を続けるだろう。これは新たな趣味だ。投資家となって最も大きな収穫は、僕が新たな趣味を手に入れたことだと言えるはずだ。

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